2019/03/08 12:12

「春」と言えば「花粉症の季節」という認識が珍しくない今日この頃。
冬が終わり、暖かい日差しが春の訪れや桜などポジティブな要素を感じさせてくれると同時に
「花粉」というネガティブな意味を表すワードも1つの季節を意味する言葉になっていますよね。

日本の都会に住む約40%の人がスギやヒノキの花粉による花粉症だと言われています。
戦後日本の山に植えられたスギやヒノキの木が伸びすぎたため、大量の花粉が発生し、ここ20年間で
花粉症の人が増えたと言われています。
ムク木の家、スギやヒノキのフローリングを扱う弊社ですが、
樹木の香り成分が人に良い影響を与える素材であるのにもかかわらず、時々花粉症の方に敬遠されることがあります。
特に物心ついたときから花粉症が身近であった筆者の世代(30代)は毎年、春=あのムズムズする鼻と目のかゆみが止まらない季節を恐れている者がとても多く、ヒノキ材を使った家なんかに住んで大丈夫なのっていうお声も正直あります。
そこで、今回は弊社社長の8年前のコラム、「花粉症の真実」を紹介します。

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「今年のスギ・ヒノキ花粉の総飛散量は昨夏の猛暑の影響で、例年の10倍以上。平成20年の調査では国民の3人に1人が症状がある」らしい。ひどい国民病(?)である。

私は相楽ニュータウンに住んでいるが、同じテニスクラブの人々の恐らく半分以上は花粉症。
しかし私の家族には花粉症はひとりもいない。
私の家族に花粉症が出ない,
あるいは出にくいのには理由(わけ)がある。

 花粉症の原因は、花粉である。当たり前である。もう少し難しく述べると
 杉や檜などの花粉が「異種タンパク」と呼ばれるモノであることによる。
私たちの「免疫細胞」が「自己でない異物」、つまり「異種タンパク」として、これらがインプットされたことによって起こる。
その意味で心臓移植で起こる拒否反応に似ている。

 花粉症で、誤作動している免疫抗体はIgE抗体である。本来のIgE抗体の働きは、寄生虫が腸の中に野菜などと一緒に体内に入ってきた時、寄生虫は異種タンパクの塊として,免疫細胞の攻撃対象となり、私たちの身体を守ってくれるのである。
本来人間にとって無菌、無寄生虫の食材はほとんど無く、生命活動を始めて以来、それらをも取り込みながら人類は生命を維持してきた。その意味で異種タンパクと戦う免疫抗体は、誤作動ではなく正常な働きである。ただ、植林などによって生じたあまりにも大量の花粉の飛散やあまりにも無菌の食材の氾濫は、人類にとって人の免疫システムにとって想定外の出来事なのかも知れない。

 人間は少々の異物(重金属や化学物質)や異種タンパクには動じない。しかしながら限度を超えると、攻撃対象としてインプットされ、自らを守るべき免疫細胞が自らを攻撃するという悪さをするようになる。現代病のほとんどはこうした疲弊が積み重なって起こる「自己免疫疾患系の病気」である。人類が現代直面している大きな問題は、自らを守るべき免疫細胞が自らの生命維持組織を攻撃しだしたことにある。これは人間の生活環境(食も含む)の疲弊の裏返しでもある。
 生活環境の疲弊とは、排気ガスなどの環境汚染、食材の過度な無菌化、そして住まいの新建材住宅化、不規則だったり、夜型化した生活リズムの乱れ、そして汗をかかない労働や日常生活をあげたいと思う。これらはみな健全な自律神経維持にマイナスである。

 私の専門の住まいに関して言えば、
 現代のほとんどの住宅は、「合板や集成材」そして「接着剤に塗料」そして「シロアリ駆除剤にコーキング」などが多用された住まいである。高気密化住宅は、ホルムアルデヒドを代表とする有毒ガスがたまりまりやすい。例え安全基準がF4でも、使われる合板や接着剤、シロアリ駆除剤が使われる絶対量が2倍3倍となれば、発散する絶対量も2-3倍となる。おまけに室内温度が20度を超えると発散しやすい化学物質は、こうした住宅では、室内で吸着されることももなく、通気が悪いと室外へも出にくく、室内濃度は場所によっては20倍200倍になっても不思議ではない。それが私が「新建材住宅は毒ガス室」と言って警告する理由である。断熱性を追求したはずの高気密なのに24時間喚起しないと住めない矛盾した住宅ということである。シックハウス法でホルムアルデヒドは規制されたが、アセトアルデヒドやトルエン、キシレンなどの化学物質はまったく規制されていない。

 本来の住まいは良い香りがする澄んだ室内空気である。残念ながらそのような住まいは現代ほとんど皆無である。

 現代住宅のいまひとつの大きな問題は、「調湿しない材」、「呼吸しない素材」が使われた住まいが多い。こうした建物は、加湿器、除湿器に過度な冷暖房、あげくのはては空気清浄機が必要である。はっきり言えば到底「住まいとは言えないシロモノ」ということである。説明するまでもないだろう。こうした住まいにはびこるダニ・カビのたぐいは、皆強力なアレルゲンで(ダストアレルギー)、こうしたことが下地となって花粉症となる。
これが新興住宅地には花粉症が多く、「ムク木の家」に住まう私の家族には花粉症がいないひとつの理由(証明)である。このことは花粉の多いはずの田舎には花粉症が少ない、また昔は、花粉症患者などほとんどいなかったことで理解されると思う。

いまひとつは檜科の木材の木や成分には、ダニやカビの繁殖を許さないないだけでなく、過剰なアレルギー反応を抑える働きがある。私が「ムク木の家」にこだわる理由は、みかけのデザインからではなく、「住まいかそうでないシロモノか」、そんな思いがあるからである。よって大手メーカだから安心と言う人達は、安易に添加物だらけの食品をコンビニで買い、治せない自己免疫疾患系の病気を有名大学病医院などに頼る人達と、同じレベルの人だと思う。残念なのは、今こうした人はおそらく日本人の90%以上である。

古い病気のイメージは外部からのウイルスや細菌に攻撃され起こるモノで、免疫細胞はそれらから生命を守る大切なシステムである。しかしながら現代病の多くは「自己免疫疾患系の病気」で、免疫細胞が自らを攻撃することによって起こる。
たくさんの漆にかぶれると、免疫細胞は漆を攻撃できないので仕方なくかぶれるという事で非常事態を私たちに知らせてくれる。シックハウスや花粉症もそれに似ている。都市環境や住まい、そして間違った食の氾濫という非常事態を、私達に教えてくれているのだ。自律神経が病み放置すると、化学物質過敏症や重大な自己免疫疾患系のビョーキ(アレルギー、うつ、がんなどの現代病)になる危険性がある。

 こうした「自己免疫疾患系の病気」には本来治してくれる薬は存在しない。
 何故なら薬で自らを守ってくれる免疫細胞の活動を押さえるということは、自らの免疫力を落とすという自己矛盾だからである。
 現代花粉症の薬(毒)として出回っているものは、「麻痺させることによってやり過ごす」、いはば麻薬に近いものである。よって病気が治るのではなく誤作動を一時的に出来るだけ感じなくさせるだけである。このような対処法の場合、薬が切れるともとのもくあみとなるだけだけでなく、自律神経バランスが確実により悪くなり、さらに重篤な「自己免疫疾患系の病気」を引き起こす危険性が大きくなる。
 それらを”薬(?)”と称し生産し、治療に使われているということは、医療そのものの自己矛盾でもある。リピーターは医師や製薬会社にとっては良き商売相手となるが、患者の体質は確実に悪化する。医師が真の治療を目指すなら、こうした現実を自覚し脱却すべきだと思う。現に心ある優秀な医師は、異端とされながらも異なった取り組みをされつつある。

 花粉症に正しい対処法がないかというと、実はそんなことはない。
ひとつは原因物質を減らすこと、ひとつは免疫細胞の過剰反応を減らす外部環境(食も含む)を増やすこと。自らの自律神経を鍛えること。この3つではないか。

 原因物質を減らすひとつの方法は、
 花粉症の下敷きになっているのがダストアレルギーというもので、これは部屋のダストの中にヒョウヒダニの死骸が多く含まれることによって起こる。dart2と呼ばれるモノで花粉症の方の多くがもっているアレルゲンである。これに反応するようになると、鼻炎、喘息、そして花粉症のような症状が起きる。新建材系の調湿しない住まいでは、ダストが殊の外多いことが知られている。こうした生活環境を改めることが、花粉症の症状の緩和に繋がる。

 いまひとつの免疫細胞の過剰反応を減らす方法は、
異種タンパクの花粉が目鼻口から進入したとき最初に対処する免疫細胞はマクロファージと呼ばれるモノで、この食細胞が発する信号が免疫細胞の誤作動の始まりとなる。つまり異種タンパクを食したときIL4というサイトカンといわれるホルモンが生じることがすべての引き金となる。理屈から言えば、過剰反応を抑えるということはこの誤作動を出来るだけ起こさせなければいいわけである。ムク木の家にはフィットンチッドがあって、過剰反応を抑え私達を癒す成分が含まれているかもしれないし、そのほかにもお茶や食材にもこうした役割の成分があるかもしれない。また良い温めにもそうした効果があるかも知れない。

 3つめの自律神経を鍛えるには、規則正しい生活、汗をかく体質、良き会話のあるストレスのない生活、酵素と抗酸化力のある食事が重要で、添加物の多い弁当やお総菜は論外である。

 よってこれらはみな医師の仕事ではなく主婦や調理人そして建築屋などの仕事である。
 その意味で「自己免疫疾患系の病気」を和らげる、あるいは治す仕事は、建築屋と調理人と遠赤屋の仕事で、医師の仕事では本来無いのかもしれない。医師が薬の売人である限り「自己免疫疾患系の病気」は決して無くならないし、厳しくいえば医師が「自己免疫疾患系の病気」の医師になるには、医師であることを捨てることが必要である。残念ながらそんな指導が出来る「ホンモノの医師」はきわめて少ない。もともとこうした病気を治すのは患者さん自身であり、医師は観察とその助言者に徹すべきなのだ。医師はありきたりの医師を捨てることによって本物の医師になり、信頼される医師になれると私は思う。知人の開業医が若くして癌でなくなった。ありきたりの抗がん剤治療は、医師その人も犠牲者となる。当たり前と思っている”洗脳”を真っ先に抜け出さなければいけないのは、医師自身なのだ。

 花粉症の潜在および顕在患者は戦後増え続けている、このことは医師が治せない病気であることを明確に物語っている。
本来病気については誰もが自由に発言する権利を有する、それを病気というジャンルで囲い薬を勉強してきたはずの薬剤師ではなく医師が薬を決め、とどのつまりは製薬会社のいいなりになるということ。京都では製薬会社(降圧剤単品で1300億の売上)と大学(その製薬会社から10億の寄付受ける)の癒着で高血圧の薬のデータが改ざんされた。これは大きな利権構造でもある。
 「自己免疫疾患系の病気」を、いまだに治せない医師の特権として固定することは、これすなわち利権を保護しているだけの行政の過ちでもある。体験談(効能をうたっていないと記す)ですら、きめこまかく問題にされる3人の薬務課の方に問うたことがある。「花粉症の実態調査をしたことがありますか?、抗アレルギー剤、抗うつ剤、抗がん剤の被害者実態調査をしたことがありますか?」、返事はなかった。人を死に至らしめるような「毒」を「薬」と承認、その是非を、もっと真剣に考え取り組んで欲しいと思う。

追記
 もしこの雑文をお読みの、本当の医療を目指したい医師がおられたら、共感反感間違い指摘何でも結構です。コメントいただければ嬉しく思います。
 最近気が付きました。私のような素人の一文が、「花粉症の真実」でGoogle検索するとトップページに出ることを・・・。それだけではありません、「電気毛布」(「電気毛布が一番危ない」という一文です。)、「首温め」、「歯科 アトピー」でも、トップページに出てきます。広告したのではありません、勝手に読まれる方が増え、そうなったのだと思います。これは現代の疲弊、本当の情報知識を求める人が増えたことを如実に物語っていると思います。